「生活保護裁決データベース」のご紹介


花園大学社会福祉学部社会福祉学科の吉永純教授が、「生活保護裁決データベース」を開設され、無料で公開されています。リンク→生活保護裁決データベース

「裁決」とは

生活保護に関しては、保護開始の段階では保護開始(却下)決定、保護費変更の段階では保護費変更決定、保護終了の段階では保護廃止(停止)決定など、福祉事務所の「決定」という形で処分がなされます。

この「決定」に対して不服がある場合、都道府県知事に対して「審査請求」という不服申立手続を行うことが可能で、この審査請求に対して都道府県知事の行った処分が「裁決」です。

 

「裁決」自体は、別の事件に対して法的に拘束力のあるものではありませんが、生活保護は国の制度ですので、特定の争点について特定の解釈が裁決という書面でなされたという事実は、たとえ別の事件であったとしても、無視できない重要な意味合いがあると思われます。

生活保護裁決データベース

吉永教授の開設された「生活保護裁決データベース」は、2006年度~2015年度に全国で出された生活保護裁決6500件余りのうち、注目される約500の裁決をデータベース化したもの、とのことです。

裁決は公刊されるものでもなく、「裁決集」といった書籍もほとんどありませんでした。これだけ多数の裁決が収集され、専門家によってデータベース化されているサイトはほかになく、生活保護実務を行う上で非常に役に立つものです。

使い方は非常に簡単で、検索画面で、例えば、「自動車保有」等のキーワードにチェックを入れると、これに関連する裁決が列挙され、それぞれの裁決を閲覧することができます。

生活保護を申請した方や受けている方が、納得できない決定を受けてしまった場合に、他の裁決例と比較して妥当なものなのかどうかを検証する、というのが一般的な使い方かと思いますが、福祉事務所の関係者の方にとっても、解釈の妥当性を事前にチェックするという使い方ができるかと思います。


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